のどごし –不摂生がもとで死にかけた話(26)–

じぶんがたり

どうも!八郎です!!

重度の高血圧の放置により、心不全と診断され、緊急入院する八郎。
心臓の負担を減らすため、1日250ccの取水制限を敷かれます。
しかし、折からの熱発もあり、のどの渇きはピークを越える状況に。

1日250ccの水分では足りないと判断した八郎は。
悪知恵を働かせて、解熱でもらった氷枕を開封し、
中の氷を食べようと画策します。

しかし、その氷を口に含むと、
あまりの不味さに口から吐き出してしまいます。

ひょっとしたら
「飲用禁止」
の水ではないか?

と疑う八郎。
しかし、のどの渇きはピークに達しています。
この氷、飲むのか?それともあきらめるのか?
それでは、続きをどうぞ!!

   

覚悟

「飲用禁止」

    

S.A.やショッピングモールのトイレに貼ってあるそのステッカーを思い出し。
この氷枕の水は、よもやこれなのでは!?
と言う疑念が頭を掠めます。

そうと思うと同時に。
口の中やベッドの上が、急にトイレ臭くなった気がします。
。。。実際にそんなわけ絶対に無いんですが。
思い込みとは恐ろしいものです。

しかし、それ以上に。
のどの渇きはもはや限界を超え。
乾きに乾いた、のどの粘膜と粘膜が今にもくっつきそうで。
むせ返しそうになります。

トイレ臭い水を飲むか、あきらめてのどの乾きに耐え忍ぶのか。
いよいよ覚悟を決めないといけないようです。

目の前にある、得体の知れないリスクの塊である、
トイレ臭い水を敢えて口にするのか。

それとも。
死にそうになりながら、のどの渇きを後20時間以上我慢するのか。

    

のどごし

目の前ににんじんをぶら下げられて。
我慢できる人間なら。
八郎の体重は、人より重いわけがありません。

据え膳、上げ膳、我慢ならぬ!
結局、トイレ水かも知れない、得体の知れない、飲用禁止「と思われる」水を
改めて口にする覚悟を決めます。

しかし、この不味さ、どうにかならないものか。。。

そう考えた挙句、考え付いたのが。

   

「のどごし」

    

ビールは喉で飲む、なんていう人もいますが。
ビールは、舌で転がすのではなく、一気に喉に流し込む人も多いのでは無いでしょうか?
そのやり方です。

簡単に言えば、舌や口腔内をスキップして。
いきなりのど元にジャンプする飲み方。

覚悟を決めて。
ビールを飲むつもりで、喉で溶けて小さくなった氷を飲みます。

    

八郎「。。。ウエッ、ゲホッゲホッゲホッ」

     

どうしてもトイレの匂いが(しているような気がして)たまらなくきついんですが、
咽つつも、何とか胃に流し込みます。
。。。それでも、これでのどの渇きが少し癒されました。

そして、これをのどが渇いては口に含み、
喉が渇いては口に含みを、
繰り返して、いよいよ枕の氷が尽きたのが、夜中の1時。
何食わぬ顔で、ナースコールを押します。

    

回避

看護士「どうされましたかー?」

八郎「あ、いや、なんかシーツが濡れててですね。。。」

     

氷枕の残り水は敢えて全部こぼして、今、ある程度濡れたように再工作し。
看護士を呼びます。

     

看護士「えっ?あっ?氷枕が緩んでたのかな、ゴメンナサイ」

八郎「いえいえ(シメシメ)」

    

そう言って氷枕を救い上げた看護士が、

    

看護士「えっ?全部水が抜けたんですか?」

    

といぶかしがりながら聞いて来たので

    

八郎「あ、いやー、ちょ、ちょっと今起きたんでですね、よくわからないです」

看護士「。。。そうですか、とりあえず取り替えますね、シーツは大丈夫ですか?」

八郎「はい、シーツは濡れているほうが気持ちよいので大丈夫です」

      

という意味不明な返事で何とか切り抜け。
無事新しい氷枕をゲット!
夜中は喉が渇いては、氷をむさぼるを繰り返し。

地獄のような長い夜を。
トイレ臭い氷をなめながら。
喉の渇きを回避しつつ。
朝を待つのでありました。
(次回へ続く)

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